お口の問題と全身の関係というのは非常に多くの噂が飛び交っており、中には信ぴょう性
の低い噂までインターネットで公開されるようになって居ます。中には入れ歯を入れる事
でお口だけでなく、全身の病気が改善したという噂まで耳にする事があり、本当にこのよ
うな事が起こるのか正確に考えなければいけません。一度みなさんに入れ歯と全身の病気
の代表である認知症との関係についてご紹介したいと思います。

認知症というのは脳の機能の低下が原因で起こる病気で、今だに明確な原因が特定されて
いない疾患として広く知られて居ます。アルツハイマー病が原因となる認知症や、脳の内
部の神経細胞の機能異常が原因となる認知症なども知られているのですが、加齢に伴う認
知症は脳内のどの部分にどのような異常が起こっているのか今現在も研究が続けられてお
り、今現在では加齢に伴う神経細胞の機能の低下が原因ではないかと言われています。

この認知症と入れ歯の利用との間には実は関連があるという報告があり、入れ歯を利用し
て居た患者さんは認知症にかかる可能性が下がったという報告があり歯科医療の世界でも
入れ歯の利用のメリットとして広く知られて居ます。しかし、ここで注意してもらいたい
のが、認知症にかかる可能性を減らすことと、認知症を改善させることとは全くの別問題
ということです。入れ歯を利用したからといって認知症が治るとは限らないので、しっか
りと正しい情報を手に入れるように心がけておきましょう。